今更だけど今だから蒸し返す、岡本信彦さんのこと。

あれから半年以上経った。

忌まわしき2020年は残り2ヶ月を切った。 

とにかく嫌な思いばかりしたこの年。

一生忘れないだろう。

 

 

クルーズ船でコロナが流行っているというニュースをぼーっと見たり、100日後に死ぬワニをふ〜んと眺めていたあの日々が懐かしい。

最近そんなことを思い出していたら、やっと「101日後に死ぬ岡本さんのオタク」だったんだな、とかなんとかくだらないことを考えることができるようになった。

 

これを読んでいる人、特に岡本さんのオタクだった/である人は笑えただろうか。

桜なんて知らないうちに散って、気付けば空気がひんやりしてきた今、どんな心境だろう。

Twitterで元の調子を取り戻しているように見えるあの人やあの人は、心のモヤモヤを消化できているだろうか。

もしかすると、私のように未だ整理のつかない気持ちを奥底に溜めながら、知らないふりをして生活しているのかもしれない。

 

 

モヤモヤとは具体的になんなのか。

 

あんなに悲しい思いをしたのに、今だに岡本信彦という名のコンテンツにお金を出している自分、つまり価値を感じてる自分を、理解できないという気持ち。

「声と演技は大好きだから」と思う一方で「苦しむくらいならやめなよ」と思う葛藤。

あんなダサさをあらわにした岡本さんのオタクでいることが恥ずかしいと思ってしまう自分に対する「馬鹿野郎、他人を自分の飾りにするなよ」という感情。

その他もろもろ。

このように、意見と意見がぶつかり合って、心のなかのあちこちで常に10箇所くらいの渦が発生している。

その渦たち総体が「モヤモヤ」だ。

 

モヤモヤは時に外的な要素にかき乱されて、さらに複雑になる。

他の声優さんの幸せそうな結婚報告、結婚報告、どっかの誰かの不倫報道、出産報告、不倫ドラマ、結婚報告、不倫報道。

生まれて初めて地雷を体感し、理解した。

 

余談だが、大々的に結婚を報告して欲しい気持ちはなかった。

プライベートのことだし、公に見せる姿が幸せそうならそれでよかった。

しかし、良くないプライベートの事実が公で明らかになってしまった以上、私含めこのように呟く人は決して少なくなかったと記憶している。

「こんなことになるなら、報告して欲しかった。」

周囲が知っていれば抑止力になったんじゃないか。

どうして岡本さんのオタクには幸せなお祝いをする機会が与えられなかったのか。

こんなことは今更考えたって仕方なくて、そもそも端くれのオタクが結婚を祝いたいなんて何偉そうなことを言ってるんだ、と思う。

でも、そう呟かざるを得ないほど悲しい気持ちだ。

今でも。

 

 

63148971945813481349187198237923617389427834万歩譲って「不倫したこと」については、本来ならプライベートの話なので無視をする。

それでも、「不倫が明らかになった」ことや、作品・キャラクターのファンを不快にさせていること、普段から気にかけてもらっている杉田智和さんからの忠告「病気と事故とスキャンダルには気をつけて」をその日のうちに無視する失礼をしたこと、画面越しでも伝わるほどに周囲の声優さんに対して気を遣わせてしまっていること、そして何より、報道以後公に見せた姿・発言は無視できない。

 

報道翌日からの三日間、岡本さんは連続で生放送に出演した。

毎日謝罪をしていた。

初日は、ニコ生の嵐のようなコメントを浴びながら、スタジオ外にいるオタクの泣いている様子を見て半べそをかいていた。

泣くくらいなら最初からやるなよおばか、と思った。

二日目は冒頭に一人で謝罪、その後は通常のトークだったが、ずっと批判コメントが流れていた。

不透明な白色の批判コメントが多かったように思う。

それは有料会員、つまりオタクからの批判コメントだった。

本人は100%普段通りのトークなんてできるわけもなく、ときおり会話や声が不安定になっていた。

三日目は10年続けている番組への出演。

岡本さんが最も安心できる番組と言っても過言ではない場所。

だからこそ緩んでしまっていた。

共演するマフィア梶田さんからの助言が、岡本さんをかろうじて引き締めていた。

それでもやはり締まり切らず、笑顔の岡本さんから「みんなが応援してくれて感動した」という言葉が出た時、一瞬時が止まったように思えるほど絶句した。

感想が出たぞオイ、と。

こんな状況の中支えてくれたオタクの気持ちを、まるで漫画を読むように簡単に消費したのか、と。

 

岡本さんは無意識に自己防衛していたのか、その日に限らず他人事のような発言をすることがあった。

あれは「公」の岡本さんの感情ではなく、その上位にある「私」の岡本さんによる感情だったのだろうか。

それとも、さらにメタな岡本さんが存在するのだろうか。

恐らく永遠の謎になるだろう。

 

そんな謎を残しつつも、地獄の三日間、それから現在に至るまで、岡本さんの様子は私にとって明確なズレを感じさせた。

「今それ言う?それやっちゃう?まずいよそれは」と私が感じてしまう日々があまりにも長く続いた。

 

特に、報道翌月に公開された柿原徹也さんの番組。

立場上、なんとかして番組を盛り上げるためのパフォーマンスをしようとしたのは分かる。

でも、あの番組が公開されたタイミングで、お酒をラッパ飲みして「わかんないよね」なんて言う岡本さんに笑えたオタクなんていたんだろうか。

有料番組なので、詳細は省く。

一番悲しかった。

 

岡本さんのオタクにはそれぞれ違った心の傷が残っていると思われるが、私の心には「岡本さんと大幅にズレてしまった」悲しみが傷として残っている。

 

万人にハマる推しなんていない。

今までだって少しのズレは無理なく許容できていた。

むしろそのズレが心地よかったけれど、今ではあまり気持ちの良いものではない。

 

 

岡本さんは、いよいよ10日後に迫る10/24で34歳の誕生日を迎える。

その日はkiramuneのリーディングライブ。

前述した三日連続生放送の初日以来となる客ありのイベントに出演する。

 イベントに参加するのは岡本さんのオタクだけじゃない。

もちろん、他の出演者の方々のオタクも座席に座る。

中には岡本さんの出演を良く思わない方もいるだろう。

もしかしたら舞台でスポットライトを浴びた途端、岡本さんに冷ややかな目線が送られるかもしれない。

客席から舌打ちが聞こえるかもしれない。

終演のあいさつでほとんど拍手をもらえないかもしれない。

私は現地でそれを目の当たりにするかもしれない。

その時どんな気持ちになるだろう。

予想では、一周回って笑ってしまうと思う。

泣きながら。

「そうだよな〜」と。

 

 

もう一つ危惧していることがある。

それは、リーディングライブ前に2つ目の文春砲が飛ぶ可能性。

文春のことだから、まだネタをもっているかもしれない。

久しぶりのイベント出演、誕生日。

これ以上良いタイミングはない。

これが現実にならないことを祈る、というと本当に現実になりそうなので、現実になるだろうな...と思っておくことにする。

 

 

これから先の岡本さんがどうなっていくのか。

私はどう考えるようになっていくのか。

未来は分からないけれど、今現在の私は、岡本さんに幸せな日々を送ってほしいと思っている。

心の底からそう思っている。

もう自分の手で幸せを傷つけるようなことはしてほしくないし、それを公に見せてほしくない。

 

けれど、岡本さんの人生は岡本さんが舵を握っている。

また良くない方へ進んでしまうかもしれない。

どうしようもない。

その上で、私はオタクで、赤の他人で、選択権のある消費者だから、これからも自己責任で勝手にコンテンツ・岡本信彦を買って、笑ったり傷ついたりする。

岡本さんがオタクの気持ちを消費したように、私も岡本さんを消費する。

 

めっちゃ愚か。